コンビニでフリーター刺殺

   　痛ましい事件。ブログで最近どうしようもない理由で人が殺されてるなあと書いたばかりだが、コンビニでまたも刺殺か。店員も万引き犯も双方命がけになってきているようである（なおこの人殺しの実名は募集中。当方の掲示板に書き込んでいただければと思う）。

　　コンビニなんかで強盗働いても損するだけだ。今回はビールが飲みたかったようだが、コンビニでは経営者でさえ楽な生活を送ってる人はそんなに多くない。お金があるのは○○に決まってるだろう・・。それも億単位の金になると保険に入ってる。3億円強奪事件もほぼすべて海外の保険会社が保障したので、実は国内では2万円足らずの損害。3億と比較すればカスみたいな金。なんでコンビニなのかなあ。
　
　　それにしてもコンビニで働くのもいまや命がけである。なんということか・・・。こんなことがあるようでは今の給与水準ではアルバイトも二の足を踏んでしまってなかなか採用できないのではないか。ビールなんぞで殺されたらたまらないが、社会にけちくさい雰囲気が未だ漂っているようで・・・。

　　この殺された人はフリーターであろうか。正社員だと時間的な自由が制約されがちなので夢や目標のある人でフリーターをしながらそれを目標に努力している人もたくさんいる。とても残念なことである。こういう犯人は本当に許せないな。

　　ところで、被害者は27歳ということだが、それだと高卒か専門卒なら最悪の景気の時に社会に放り出されている。大卒でもかなり悪い時期に当たる。希望でなくアルバイトで一時をしのいでいる人もたくさんいる。知ってのとおり20代後半30代前半はアルバイターやニートと呼ばれる人も多い世代である。平成大恐慌の煽りを食らって被害者的な側面も強い。当方のように社員定着率もまず高い方の会社に入ってわがままを言い出したタイプは珍しく、能力が特に高い層に内定が集中して、それ以外の人は、どれだけ会社訪問をして社会に出ようとしても採用されなかったので、どうしようもなかった。景気に異常がないときならばそれなりの会社に採用されていて、家庭も持ちつつある頃であろうに難儀なことである。責められるべきは教育の構造やもっと前の世代だと思うのだが、本人はやるせない思いをしているのだろう。自殺者もこの年代にかなり多くなっている。

　　でもフリーターも社会で重要な役割をになっているし、ニートだって次の社会参加への準備期間と考えれば良い。日本の経済構造が10年後も同じかそれはわからないし、景気はバブル崩壊で控えていた投資がどんどん行われてくるだろうし今よりははるかに良くなるという観測が強いようである。でもこれほどまでに景気が悪い時期が長いと投資の不安定さがない計画経済の方が実は良い制度であったのではないかと思ってしまう・・・。資本主義は一度底まで落ちて底からは徐々に頂点に向かい回復してからは、また底に沈んでいく。この流れが基本だが、サイクルが長いと痛みが大きすぎて耐えられない人がたくさん出てくるし、世代間格差も生んでしまう。アメリカとかだと借金を返せずに家をとられてもあっけらかんとしているが、日本人は少し他の成功している人と比べて遅れを取るとすぐに落胆してしまうしそこから取り返せないと思ってしまう。

　当方は自分で書くのも気が引けるが、超氷河期に相対的に見て就職強者であった。大手優良企業の内定もいくつか出ていたが、当時付き合っていた恋人の住んでた家の近くの会社に入社する楽天ぶりであった。でもそのときは恋人に毎日会うことの方が大事だった。

　　生きるフィールドは会社だけではないし、日本だけでもない。会社の肩書きや今何をしているかは大事ではない。こんなときだからこそやけくそにならずにのんびりと長い目で次の大波を待つ。そのぐらいの気分で良いのかと思う。　間違っても自殺したりしてはいけない。先進国で日本が一番自殺が多いのは1つの結果を重く見て、それを自分の責任だと思ってしまうからじゃないかな。小さな自分の責任なんて自分が幸せになることだけ。家族を最低限食わせるだけ。どうしても一時的後退が激しいときだと思えば法律で認められているのだし堂々と生活保護を申請すれば良い。そう思えば気楽に構えられると思うが。そういえば日本は破産も少ないんだよなあ。体裁なんかよりも自分の幸せだけ考える。自分は他人の優越感を満たすために生まれてきたわけではないだろう。