時代の流れ

　　人気のない相撲取りが不祥事を起こしてますます相撲離れは離れようが、それ以外では、ラグビー日本代表の大健闘。巨人のセリーグ優勝。東京ドームでの公式戦最多観客数更新。高校生ドラフト。日本人サッカー選手のアジアクラブ選手権や海外での活躍など、スポーツではとても良い話題が続いている。

　巨人については嫌いな人もいるが、他の球団が優勝するのと比べたらやはり経済的効果が違うのではないか。この景気の長期低迷時にどこも出し渋る中、大判振る舞いをしてスター選手を集め、観客に夢を与えている。このような球団の存在は景気付けには良い。またパリーグも当方が子供の頃は、ロッテが川崎球場にあり、落合や村田などの超一流の選手を抱えていながら不人気極まりなく、川崎球場では、外野の観客席でキャッチボールをしながら試合を観戦できたものだが、若手の有力選手の獲得や地方移転で盛り上がっている。人気のセ、実力のパなど今の高校生大学生で言い出す人はいないだろう。それをインターネットで書いてしまえば「こいつは若くはないな」とばれることになる。　　　　　　　
　
　　ところでスポーツ以外の暗いニュースはもはや読み飽きたという感じであろう。明るいスポーツの話題でこれらを隠しているとさえ見えてしまう。たしかに昔も嫌な事件はなかったとは思わないが、女性が薄っぺらな財布を持って夜の住宅街を歩いていたり、パンやビールを万引きすれば殺される時代になったのかあと思ってしまう。こういうわかったことはいいたくないが、どうしてこんな国になってしまったのかと感じてしまうこともある。経済が悪すぎるんだと思う。20代後半30代40代の未熟練の非正社員が多すぎるし、これからもっとひどくなるであろう。

　　　思えば当方が中学生の頃の大納会で株価はほぼ4万円の史上最高値を更新した。まあこれで当方の年齢は誤差2歳以内でわっかてしまうだろうが、その頃は円の国際的な地位も価値も今より高かったし、経済大国ここにありと子供ながら感じていた。当方は男の子供だから少々わんぱくなところはあったし、多少の人間関係のいざこざもあったが、人を殺して自分の人生を台無しにするとか自殺するとかは想像もしなかった。日本の経済の力強さを感じていたし、将来は誰でも先進国レベルの生活が保証されていると思っていた。
　　
　　それと比べて今の高校生が加害者も被害者もやけくそになっていても仕方ないのかなと思うところもある。もっとも大人もやけくそになっているので始末ないが。　会社だっていわゆる「まともな会社」でも嫌なことをたくさんしているし、大学出ても良くてそこがゴールならばどうなのかなと考えてしまう子供が増えていても仕方ないし、そうすると悪いことをする「利益」や自殺する動機さえにもなりうる。

　　もっとも日本はそれでも当分はフィリピンやタイには追いつかれない。しかし自殺率ではフィリピンやタイは世界でも最優等生なんだよなあ。日本の大人でも退職や早期退職を契機に、こういう国に移住を決意する人も増えているようである。フィリピンやタイに旅行に出かけたことはあるが、とても環境が良いとは思わなかった。でも自殺という人間の本質である生きることにもっとも反することをしなけりゃならない人が多い日本と比べて劣ってる国とはいえない。日本も勉強やお金や豊かな生活以外の人間としての生活についてみんなで考えていかなければならない時代になってるのかな。