ドラフト楽しみですね

　　プロ野球のドラフト会議まであと2日に迫った。楽しみにしている人も多いだろう。勝ち組負け組みって誰が言い出したか知らぬ言葉は、当方はあまり好きではないが、今回は付き合うとすると、プロ野球選手こそ一番の勝ち組職業ではないかと思う。数千万あるいは億の契約金をもらって、活躍すれば大声援を受けながら、破格の年俸を手にすることができる。また男にとって運動能力が優れていること、リスクの高い世界で挑戦する権利を与えられることは、何よりの誇りでもある。能力と自信があればプロ野球でやっていきたいと思わない男はいないのではないか。早大に進学こそしたが、ハンカチ王子もプロに入るのは既定路線である。学歴、頭脳、人柄、体力と何拍子も備わったハンカチ王子はどこの世界を選んでも間違えなく一角の人物になるだろうが、プロ野球選手の持つ意味は格別である。

　それに引き換え我らの注目、滝川高校エース殺人王子はとても惜しいことをした。立命館大クラスの大学でエースの座をもぎ取れば、十分にドラフトに乗る可能性もある。最悪でも社会人野球に入り安定した生活が待っていたというのに、目先の小銭に執着し、被害者の人生を台無しにしただけでなく、自らの人生も台無しにしてしまった。もっとも事件発覚後、内部的には身の保身をはかりながら、外部には黙り込んで、未だ将来への希望を捨てていないと思われるが、今の状況ではたとえ逮捕がなくとも堂々と人前に出ることはできないのではないか。もっとも事件の真相を語るべきであり、その利もあると思われるのが殺人王子だが、地獄の門が開くのを待つことしかできないように見える。